仙台市中心部、冬と夏で日照はここまで違う
仙台市の建物が最も集まる地点で、地上1.5mの高さに一年を通してどれだけ日が当たるかを計算しました。冬と夏の差、そしてその差が暮らしのどこに効くかをたどります。
6月は3.17時間、12月は0.00時間という開き
この地点で最も日照時間が長いのは6月15日で3.17時間、最も短いのは12月15日で0.00時間でした。可照時間(日の出から日の入りまでのうち、理論上日が当たりうる時間)に対する割合で見ると、6月は22%、12月は0%です。同じ場所なのに、季節によってこれだけの差が生まれます。
この差の大きな理由は、太陽の高さです。冬は太陽が低い位置までしか昇らないため、周りの建物の影が長く伸び、地上1.5mの高さまで日が届きにくくなります。仙台市中心部のように建物が密集している地域では、この影の重なりが冬場の日照時間をより強く押し下げている可能性があります。
1月から12月へ、日が削られていく坂道
月別の日照時間を並べると、1月0.33時間、2月1.17時間、3月1.83時間、4月2.17時間、5月2.83時間、6月3.17時間とゆるやかに増え、7月3.00時間、8月2.50時間、9月2.00時間、10月1.67時間と減っていきます。そして11月には0.33時間まで落ち、12月には0.00時間になります。
この推移は、洗濯物の乾きや室内の明るさ、暖房の使い方に関わってきます。日照時間が短い月は、日中でも部屋に日が入る時間が限られ、洗濯物を外で乾かせる時間帯も狭くなります。特に11月から12月にかけての落ち込みは大きく、0.33時間から0.00時間へと急に減っています。この時期は日照に頼らない乾燥や採光の工夫が必要になる場面が増えそうです。
冬至、日はほとんど入らない
2026年の冬至(12月22日)では、この地点の日照時間は0.00時間、可照時間は9.33時間でした。一日のうちで太陽が最も低い日に、地上1.5mの高さまでは日が届かなかった、という計算結果です。
一方、建築基準法56条の2に基づく日影規制は、これとは別の測り方をします。1日ぜんぶではなく、冬至の日の真太陽時8時から16時までの8時間だけを切り取り、地上4.0mの高さで数えるものです。今回の地点をその条件で計算すると、8時間のうち日影が7.83時間、日照が0.17時間という参考値になりました。1日を通して数えた地上1.5mの数字とは、そもそも数えている時間の長さが違うので、どちらが大きいという比べ方はできません。それでも、2階のベランダと1階の庭先とでは冬場の日当たりが違って感じられることがある、という見当をつける手がかりにはなります。
この数字が測れていないもの
この計算のもとになっている建物データは418,409棟分で、更新日は2026年8月30日です。年度単位での更新のため、これより新しく建った建物や、逆に取り壊された建物は反映されていない場合があります。土地探しの際、実際の眺めや影のでき方が計算と違って見えることがあるのはこのためです。
また、この計算には屋根の形や庭木、塀は含まれていません。三角屋根の陰になる部分や、成長した庭木の影は、実際にはこの数字より日照を減らす方向に働くことがあります。仙台の冬は湿った空気の影響で曇りや雨の日が多いとされており、晴天を前提にした計算上の日照時間と、実際に体感する明るさとの間にも差が出ることを念頭に置いておくとよいでしょう。
次に確かめたいこと
この記事の数字は、あくまで一つの地点・一つの高さでの計算です。実際に住まいを探すときは、気になる土地に朝・昼・夕方と時間帯を変えて足を運び、特に日照時間が落ち込む11月から1月ごろの太陽の入り方を自分の目で確かめることをおすすめします。
地盤の標高はこの地点で49.5mでした。周辺との高低差がある土地では、同じ計算条件でも実際の日当たりが変わってくることがあります。数字はあくまで手がかりとして、現地での確認と合わせて使ってみてください。