更別村、同じ村でも日当たりが違う理由
北海道更別村の市街地の一地点で、地上1.5mの高さに当たる日照を月ごとに計算してみました。同じ村内でも日の当たり方が変わる理由を、数字とともに見ていきます。
更別村の市街地で、1年を通して日照はこれだけ変わる
更別村の市街地のなかで建物が最も集まっている地点(地上1.5m)を計算すると、1年でいちばん日照が長いのは6月で14.17時間、いちばん短いのは11月で7.33時間でした。まる1日のうち何時間日が当たったかという数字なので、夏と冬で約2倍の開きがあります。
冬至(12月22日)は日照7.50時間、可照(理論上日が昇ってから沈むまでの時間)9.00時間で、日照率は8割ほどでした。夏至(6月21日)は日照14.17時間、可照15.17時間で、日照率はさらに高くなります。月別に見ると、4月・8月・9月は95%と日照率が高く、11月は75%といちばん低くなっています。日が短い時期ほど、建物の影の影響を受けやすいことがこの数字から読み取れます。
同じ村でも場所で違うのは、建物の高さと太陽の角度の関係
太陽の高さ(高度)は季節によって変わります。夏は太陽が高い位置を通るため、建物のすぐそばでも影は短くて済みますが、冬は太陽が低い位置しか通らないため、同じ建物でも影がずっと先まで伸びます。11月の日照率が75%まで下がっているのは、この太陽高度の低さが関係していると考えられます。
この地点の周辺には6795棟の建物データがあり、地盤の標高は189.8mです。建物の高さそのものだけでなく、建物までの距離や向きによっても、影が届くかどうかは変わってきます。同じ更別村の中でも、建物の少ない場所や、南側が開けている場所では、冬でも日照率が高く保たれやすいと考えられます。逆に建物が密集している場所では、冬の時期に日照率が下がりやすくなります。
「日照時間」と「日影規制」は、測っている窓の長さが違う
建築基準法にもとづく日影規制は、冬至日の真太陽時8時〜16時という8時間だけを切り取って、日が当たったか影になったかを数える仕組みです。これは1日まる1日を数える日照時間とは、そもそも分母が違います。
この地点の地上4.0mで日影規制の条件にあてはめると、8時間のうち日影が0.67時間、日照が7.33時間という参考値になります。一方、同じ冬至日を地上1.5mで1日通して見ると、日照は7.50時間(可照9.00時間のうち)です。数字の大きさだけを比べると紛らわしいですが、片方は8時間の窓、もう片方は1日の窓で数えたものなので、単純に並べて優劣をつけることはできません。高さによる違いを知りたいときは、同じ窓同士で比べるか、窓が違うことを踏まえたうえで参考程度に見るのがよいでしょう。
この数字に入っていないもの
この計算のもとになっている建物データは2026年10月2日時点のもので、それ以降に建った建物や、取り壊された建物は反映されていません。新しく家が建った場所の近くでは、実際の日照がこの数字と変わっている可能性があります。
また、この計算には屋根の形や、庭木・塀といった構造物は含まれていません。実際の敷地では、隣家の樹木や自宅の軒の出によって、ここに示した数字よりも日照が短くなることも、逆に建物同士の隙間の角度によって数字以上に日が差し込むこともあります。あくまで建物の骨格だけをもとにした目安として受け取ってください。
住まい探しで次に確かめたいこと
土地や家を見に行くときは、できれば午前と午後、できれば冬の時間帯に現地を訪れて、実際にどのあたりに影ができているかを自分の目で確認してみてください。計算上の数字と、体感としての明るさの両方を照らし合わせることで、洗濯物を干す時間帯や、日中の部屋の明るさがより具体的にイメージしやすくなります。
また、建て替えや増築を考えている場合は、日影規制がその土地にどう適用されるかを役場の建築担当窓口で確認しておくと安心です。この記事の数字はあくまで現在のデータにもとづく目安であり、将来の建築計画によって周辺の日照環境が変わる可能性もあります。